※本プログラムは終了いたしました※
※K-CONNEX(the Keihanshin COnsortium for Fostering the NEXt Generation of Global Leaders in Research)は、文部科学省「科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業」の採択を受けて、京都大学、大阪大学、神戸大学をコア機関、産学協働イノベーション人材育成協議会、産業技術総合研究所、関西経済連合会を連携機関として設立された次世代研究リーダー養成のためのコンソーシアムです。
1 「ファーストコンタクトプログラム」とは
従来の産学連携・交流のあり方としては、知的財産に基づくライセンシング、共同研究や、協議会が促進する中長期研究インターンシップ(協議会のインターンシップはこちらから)などが挙げられます。両者は、知的財産を保有する教授クラスの研究者が主体に、あるいは大学院生(修士・博士)、PDが対象となり、その中間世代に相当する准教授・助教クラスの若手研究者の産業界との交流機会は極めて限られていました。
図1 従来の産学連携のあり方にあった空隙
これに対してファーストコンタクトプログラムでは、国際公募で選抜された助教・准教授クラスの極めて優秀な若手(少壮)研究者が企業研究所を訪問して、アカデミアの最新研究をわかりやすく紹介するセミナーを行います。セミナーにおける大学若手研究者との活発な質疑応答を通じて、大学内シーズと企業内ニーズの相互発見を促し、これまでになかった産学連携のかたちを醸成します。アカデミア研究の最前線に立つ柔軟な頭をもった若手研究者との出会いは、必ずや受け入れ企業内での研究を促進、発展させるとともに、共同研究先の候補を探すうえでも、有効な機会となるでしょう。
図2 大学若手研究者と企業研究者の知識交流制度(ファーストコンタクトプログラム)
2.具体的な流れ
ファーストコンタクトプログラムの具体的流れは次の通りです。
- 1.研究者の選択
- HP上で公開されているK-CONNEX所属の若手研究者リスト【リストはこちら】から、企業の方々に講義を受けたい研究者を選んで頂きます。
- 2.研究者の招聘
- 申込みされた企業様に招聘を受けたK-CONNEX研究者が御社まで赴き、他分野の研究者の方々にも理解しやすい発表形式で、自分の研究領域の背景と研究成果について紹介します。その後、意見交換や質疑応答を通じて、双方向的な意見交換を図ります。
- 3.アンケート
- セミナーを聴講して頂いた企業研究者の方々には、研究内容やプレゼンテーションについて所定のアンケート用紙に評価を頂きます。
- 4.アンケートのフィードバック
- 頂いたアンケートの結果は、講演者である若手研究者にフィードバックすることにより、研究の新たな展開やプレゼンテーションスキルの向上に役立てていただきます。
* 将来的には、K-CONNEXだけでなく、他の研究者育成プログラムに所属する優秀な若手研究者も、セミナー講演候補者としてお選びいただける仕組みを検討しております。
3.受入企業のメリット・若手研究者のメリット
トップクラスの若手研究者が企業の現場で講義する、そのメリットについて説明します。
最新の研究知見の獲得
ご参加頂ける企業様のメリットとしては、国際的な研究競争の第一線に立っている若手研究者たちの講演と彼らとの議論を通じて、最新の研究知見を得ることで、企業内研究者への刺激や、疑問点の解消、探索領域の拡大に繋がる、という点が挙げられます。社内若手研究者の育成にも最適といえるでしょう。
潜在的シーズの発見と共同研究の萌芽探索
研究者たちがもつシーズを発見し開拓することで、自社研究の発展の手がかりを得ることになります。研究者本人は無自覚の場合も多い潜在的シーズと触れることで、企業の方々にとって有望な萌芽的研究の探索と共同研究の可能性を探るという点で、利益をもたらすものです。
他者評価を通じた自己分析とニーズ把握
K-CONNEX所属の若手研究者にとっては、アカデミア外の、しかも他分野を専門とする企業研究者の方々との出会いと議論を通じて、現在企業で求められている研究や技術、発想方法といったニーズを把握し、彼らが今後本当の意味で世界一流の研究者へと育つうえでの重要な視座を得ることができます。
4.大学若手研究者と企業研究者のファーストコンタクトを応援いたします
最先端研究を担う優秀な研究者を擁するK-CONNEXと、多分野に及ぶ会員企業を擁する(一社)産学協働イノベーション人材育成協議会(以下協議会)は、連携のもとファーストコンタクトプログラムを推進しています。協議会ご参画企業がもつ研究所との密接な繋がりと、豊富なニーズに触れることで、これまでアカデミアの中で研究を続けてきた若手研究者の方々は、まさしく「ファーストコンタクト」に接することになります。また本プログラムの枠組みを通じて、会員企業は抱える問題を解決し新規分野を探索するための糸口を見つけることができます。
協議会は、本ポータル・サイトによって本プログラムの存在と大学・企業双方にとってのメリットを広く発信し、企業研究者の方々がK-CONNEX所属の若手研究者にアクセスしやすくすること、各種催しの共同開催を通じた会員大学の院生、K-CONNEX所属研究者、企業の研究現場の交流の促進、これらを通じて、産学間での一層の連携強化と、日本のイノベーション人材の更なる育成、日本の国際競争力の益々の増進に寄与していきます。
5.最先端研究を担う若手研究者たちはこちら
2017年度着任研究者
岩崎 未央
京都大学iPS細胞研究所・特定助教(分子生物学)
小松 弓子
京都大学ウイルス・再生医科学研究所・特定助教(ウイルス学・腫瘍学)
武石 直樹
大阪大学大学院基礎工学研究科・助教(流体力学・計算バイオメカニクス)
福間 真悟
京都大学大学院医学研究科・特定准教授(臨床疫学、ヘルス・データサイエンス)
八幡 健三
大阪大学大学院薬学研究科・特任助教(有機合成化学)
2016年度着任研究者
伊藤 毅
京都大学霊長類研究所・助教(進化生物学)
井上 卓也
京都大学大学院工学研究科・特定助教(光電子工学・ナノフォトニクス)
井原 賢
京都大学工学研究科附属流域圏総合環境質研究センター・特定助教(環境毒性学・健康関連微生物)
夏川 浩明
京都大学学術情報メディアセンター・特定助教(ビジュアル分析・神経科学)
2015年度着任研究者
市村 敦彦
京都大学大学院薬学研究科
特定助教(生命薬学)
王 丹
京都大学物質―細胞統合システム拠点・特定助教(神経科学)
岸田 明子
神戸大学大学院工学研究科・特命助教(建築構造学)
木野 勝
京都大学大学院理学研究科・特定助教(天文光学)
木村 哲就
神戸大学大学院理学研究科・特命講師(生物物理化学)
近藤 武史
京都大学大学院生命科学研究科・特定助教(発生生物学)
佐藤 泉美
京都大学大学院医学研究科・特定助教(薬剤疫学)
高山 和雄
大阪大学大学院薬学研究科・特任助教(幹細胞学)
PHAM Song-Toan
大阪大学大学院基礎工学研究科・特任助教(有機スピントロニクス)
舛田 武仁
京都大学経済研究所・特定助教(実験経済学)
狩野 文浩
京都大学野生動物研究センター・特定助教(霊長類心理学・集団動物行動学)