【連載】2022年度研究インターンシップ参加学生の声(第6回:参加してよかったこと)
2022年度に研究インターンシップに参加した学生からいただいた体験談(抜粋、一部改変)を連載して紹介します。
今回は、参加してよかったことについてです。以下のような声が多かったです。
企業で働くということを知った
・限られたリソースから最大限の成果を産むためのバックキャスティング思想を身につけることができた。また社会人として40年程生きていくうえで重要となる価値観について知れた。(大阪大学D2)
・働くイメージがついたことと、働きたい業界・業種の方向性が定まってきたことです。百聞は一見に如かずという言葉がありますが、本当にその通りでした。大企業のイメージがいい意味で変わったり、研究開発の仕事について深く知ることができたり、発見と学びの多い1ヶ月になったと思います。(奈良女子大学M1)
企業の研究活動を知った
・大学の研究と企業の開発研究との違いを感じることができた。特に守秘義務に関しては知らなかったことも多く、新たに学ぶことができた。開発チームとのディスカッションを通して自分とは異なった観点での意見をもらい、様々な分野の人が協働する企業としての環境を感じることができた。(九州大学M1)
・企業でのタイトなスケジュールの中で効率よく研究を進める方法として、以下のことを学びました。①実験をやり直す必要がないよう、誤差となる要因を出来る限り取り除く。②実験結果とその後の対応策について、複数のパターンを実験前に考えておく。③タスクの種類(並列で進められるもの・後回しにしていいものなど)を考えながら、スケジュールを立てる。(九州大学M1)
・企業の研究活動が大学と異なり、企業の都合でテーマが一転するという事例に衝撃を受けた。企業に就職するには自分の今のテーマに固執せずに、より幅広い視点をもって自分の貢献できる点を見つける必要があると感じた。(九州大学D2)
企業の方と交流する経験が得られた
・現場の仕事と課題を密着に携わることができ、現場社員・役員と深い交流ができるのがとても貴重だと思います。(筑波大学D2)
・とにかく社員の方々と活発に議論でき,教えていた情報の量と質が圧倒的だったこと。他でこのような機会を持つのはかなり難しいと思われる。(京都大学D1)
研究インターンシップならではの経験
・今回のインターンでは目標を定めているが、具体的なアプローチを指示されたわけではなく、自分で探索することになっていた。そのため、自分が有しているスキルを存分に発揮でき、また大学での研究と近い形で自由に研究できた。(筑波大学D2)
・私は学生という立場を理解した上で、その立場に甘えることはせず、一研究者として意見することを心掛けた。そのため、実際のミーティングにおいても、批判的思考を忘れずに発言出来たり、疑問に感じたことはすぐに質問する癖をつけることが出来た。同時にチームで研究していることの意識も忘れず、個人の判断で発言するのではなく、必要に応じてチームの見解を述べたりするなど工夫した。(九州大学M1)
・インターンシップを通じて最も印象的だったことは、大学院での研究とインターンシップの研究は異なる分野にも関わらず、それぞれの研究に相乗効果を生み出したことです。(神戸大学M2)
研究への姿勢が得られた
・終わりを意識して今の研究にどう取り組むかを改めて考えるきっかけとなった。何年も同じ研究をしていると、ゴールを見失ってしまう場合があるが、短期的な目標を決めて出口をイメージした研究計画を立案する重要性に気づくことができた。(岡山大学D1)
・専門知識はもちろん,研究の仕方・楽しさを学ぶことができた。(九州大学M1)
自分を知ることができた
・自分に必要な能力を意識しながら取り組む姿勢を身につけることができたことです。強みと弱みを客観的に評価していただけたことで、自分の不足している部分を自覚することができ、今後の取り組み方を改善することが出来ました。(奈良女子大学M1)
・どんな選択をするにしても新しい知らない環境で手を動かすことはいいかもしれません。そこにはその環境を選択した人がいるので、そういった人の話を聞くことは進路に悩んでいる自分にはとても重要だと思います。(奈良女子大学D2)
・インターンシップ前は企業での研究開発現場のイメージが沸かず、自分のスキルセットでうまくやっていけるか不安な部分が多かった。しかし、大学での研究と通じる部分が見えたことで、今まで自分が大学で学んだ論理的思考や課題解決力は企業に行っても無駄にはならない、という自信に繋がりました。(大阪大学D2)
新たな分野へ挑戦しようと思った
・ITに精通した人の需要が高い中、私は疎かったのですが、苦手意識を払拭し、少しでも触れることが出来て、今後の就職活動でもアピールできると思います。また、インターンシップでのプログラミング経験を、自分の学術研究にも活かそうと考えています。(九州大学M1)
自身の研究やキャリアについて、実体験を通じて新しい視点から知ることができたという声が多かったです。
次回(最終回)は、インターンシップ参加者に対する企業担当者からのコメントを紹介します。