産学協働イノベーション人材育成コンソーシアム事業
背景
企業の発展のためには、様々な分野から多彩な人材を集めていかなければなりません。
一方、大学での研究分野はより細分化され、専門性が高くなる反面、企業から理解しにくいケースが増えてきました。
そこで、経済産業省の支援のもと、12の大学が企業8社と連携し、当協議会を一般社団法人として、2014年1月に発足させました。
狙い
イノベーションの創出のためには「研究開発実践型の中長期研究インターンシップ」が有効な手段とされています。
また、中長期研究インターンシップは、イノベーティブな人材の育成のみならず、将来性があるもののリスクが高く取り組めなかった研究を通した研究現場への新たな発想の取り込みなど、企業にも多くの有益性を含んでいるといえます。
企業が幅広い大学の中から専門性の高いインターン生を受け入れることができるだけでなく、企業と大学研究室が連携するためのきっかけ作りにも活用いただけます。
大学は社会ニーズを踏まえた実践的な教育とグローバル化に対応したカリキュラム検討に活かすことができます。
本事業の活動
多数の企業や大学の参加を得て産学協働プラットフォームを構築するとともに、中長期研究インターンシップ普及促進のために必要な以下の項目を実施いたします。
- 中長期(2か月以上)研究インターンシップにおけるPDCAサイクルの実施
- インターンシップガイドライン及び契約書雛形の整備
- オンラインによるマッチング支援システムの整備
協議会(C-ENGINE)のインターンシップの特徴
特徴1 組織と組織のインターンシップ
協議会は、日本の有力大学とグローバル企業がコンソーシアムを形成し設立しました。協議会に登録することで、学生たちは自分の研究に合ったインターンシップ先を広い企業群から選択できます。
企業も新たな大学、研究室と関係を構築することができます。また、大学や企業が組織として協議会に参画することで、質の高いインターンシップを提供しています。
特徴2 中長期の研究インターンシップ
就職や採用だけを目的とするインターンシップとは一線を画し、原則として2か月以上のインターンシップを推奨しています。学生たちは腰を落ち着けて企業の研究現場を体験することで、さまざまな経験や新たな気づきを得ます。こうした経験は学生たちの視野を拡げ、トランスファラブルスキル※を身につける機会となり、将来のキャリアパスを拡げる機会にもなります。
企業は、学生たちの知見を得ると同時に、萌芽的研究領域の探索をおこなうことが可能です。すでにインターンシップを契機とした企業と大学の共同研究も始まろうとしています。
※トランスファラブルスキル Transferable Skills
技術革新と産業構造の転換が激しい今日において必要とされる、他分野・他職種への応用可能性を備えた専門能力のこと。たとえば、それまでに培った力を活用することで、新しい分野の知識を習得・応用したり、未知の問題を解決・発展させる力。計画の実行力やプレゼンテーション能力、他者と折衝するコミュニケーション能力も含まれる。こうした能力を鍛える教育プログラムの実現が、近年、欧米を中心とする大学院教育の現場で求められている。
協議会に登録する学生の傾向
特徴3 オンラインとオフラインでのマッチング
協議会のインターンシップのマッチングは、オンラインでのマッチングに並行して、大学に配置されたコーディネーターが学生・大学教員と企業とのパイプ役を果たし、適切なマッチングをおこないます。インターンシップの内容や時期を調整し、学生・企業にとって有意義なインターンシップになるよう、個別のケースの条件や特性を考慮し、ていねいなマッチングに努めます。
詳しくはマッチング・システムのページへ
インターンシップの質を高める取り組み
3つの特徴をもつ本協議会の「中長期研究インターンシップ」。その質を向上する試みのひとつが、「交流の場」づくりです。関係者が顔を合わせて、それぞれの現状と課題を共有し、対策を練ることで、「適切なマッチング」の促進と「教育的効果の質保証」がはかられます。このような試みをひとつひとつ積み重ねることで、〈新しいインターンシップ〉のかたちは、つねに刷新され、最適化しています。
詳しくはこちらのページへ
ご参画について
※院生の方の登録については、院生の方向け 登録方法のページをご参照ください。
詳しくはご参画のお申込みページへ